Monday, April 20, 2015

今どきの安宿




あと2日のフィリピン滞在をどこでするか考え、リゾート地ではなくセブ市市街で過ごすことにした。泊まるホテルについては、手持ちのペソがまだ多めに手元にあるし、多少張り込んだところでバチは当たらない、3日後にはすでに日本の金銭感覚に戻されるわけだしなどと考えていた。なのに選んだのがこの宿、1泊650円。偶然インターネットで見つけ節約よりも好奇心が抑えきれず予約してしまった。

どうやらオーナーは中国人とハーフのフィリピンらしい。日本の研修センターとカプセルホテルとマンガ喫茶を足して3で割ったような感じ。広いフロアに3つぐらいの部屋があり、その各部屋にパーティションで区切られた2段ベッドの8人部屋が延々とつづく。間違いなくそのベッド数は300をこえるだろう。

しかし入り口のフロント、各セクションのセキュリティーガードで安全は万全、清掃も行き届いており、スタッフの教育も良くできている。共有スペースのラウンジには80型以上あろうかという液晶テレビが鎮座し24時間映画観放題、デスクトップコンピュータも2台設置されていて、wifiは共有スペースだけでなく各ベッドでもよく繋がる。

寝具やタオルの貸し出しは有料。荷物の預かりサービスも有料だが、それらを足しても他のゲストハウスよりきっと安いだろう。

これだけでも十分すごいと思うが、さらに驚かされたたことに、このゲストハウス、30日前までの予約だと1泊がなんと99ペソだという。99ペソといったら日本円でわずか265円だ!! この価格破壊はいくらフィリピンといえども半端じゃない。

ここに宿をとり仮に1ヶ月セブに滞在したとしてもその宿泊費はわずか8千円だ。セブパシフィックの格安チケットで2万円しないだろうから。食費抜きで3万円で1ヶ月も海外旅行ができるということになる。

古くてサービスの悪いホテルだけが値段が安い時代から、生き残りをかけニーズに合わせてホテルが細分化して進化する。 低価格化が、 高級化やスタンダード化と競うひとつの極端な戦略として生まれたのは理解できる。しかし、ちょっと日本ではここまで安いというのはまずお目にかかれないのではないか。これが数年後世界中に普及するのかまずは見守りたい。

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